まどろみ研究室.

読むと心が軽くなる催眠ブログ

一方的に喋り倒すお客様と対話する秘策。

電話の向こうで一方的にまくしたてるクレーマー系お客様。コールセンターで働いていると、時折遭遇しませんか?そんなとき、どうやってまともに対話するか?

今回の記事では、その解決法を紹介します。

解決策:回線不良を装う

結論から言うと、「電話の回線不良」を装うのが効果的です。相手がどんなに喋っていても構わず、以下のフレーズを使ってみましょう。

  • 「もしもし?お客様?あれ?もしもーし?」

  • 「お客様、こちらの声、聴こえますかー?」

お客様が気持ち良くシャウトしていらしても、「もしもーし!お客様ぁ?」と躊躇なく被せるのがコツです。

「あれぇ、おかしいなぁ」などと呟くのも良いでしょう。先方も電話の向こうで「もしもーし」とか「おーい」などと一生懸命なので、なんだか微笑ましい気持ちになれます。

どんなに口調がワイルドでも、やっぱり「もしもし」は「もしもし」なんですよね。

頃合いを見計らい、「あ、聴こえますか?良かったです!」などと適当に、努めて明るく脳天気なトーンで応答しましょう。

謎の連帯感が生まれる

このやり取りを2〜3度ほど繰り返すことで、回線不良という問題に共に立ち向かう「仲間」のような、謎の連帯感が形成されます。流石に3度以上はやめましょう。

関係ない話題に意識をそらす

回線不良がきっかけで、相手も冷静になり、怒りが収まることがあります。そうなればしめたもの。次は相手をリラックスさせるために、少しユーモアを交えた親密な会話に、徐々に切り替えていきましょう。

  • 「いやー、今日はなんだか回線が悪いみたいです。申し訳ありません。」

  • 「先ほどのお客様とも、やはり同様でした。」

  • 「ところでお客様は〇〇にずいぶんお詳しいんですね?」

クレーム系のお客様は、承認欲求を満たして差し上げると、目に見えて反応が変わることが多いです。「スゴイですねぇ」などの、ありふれた相槌でも効果大です。「ったりめーだよオメー」とかなんとか言いながら、すっかり上機嫌に。

こうして、電話の向こうでシャウトしていたお客様も、いつしか打ち解けて、まともに対話ができるようになるでしょう。

なぜこの方法が有効なのか?

この方法が有効なのは、いくつかの心理的なトリックが働いているためです。

  1. 相手のペースを崩す

    怒りや苛立ちの中で一方的に話しているお客様は、自分のペースに乗っている状態です。回線不良を装うことで、そのペースを強制的に崩すことができます。一度ペースが崩れると、感情も一時的にリセットされやすくなります。

  2. 問題に立ち向かう連帯感

    回線不良という共通の「敵」が現れることで、お客様とオペレーターはその問題に対して共に立ち向かう「仲間」になります。この連帯感が、お客様の態度を柔らかくし、対話がしやすくなります。

  3. 感情はエネルギーである

    感情はエネルギーです。それは無尽蔵ではありません。半ば強制的に話しの腰を折られることで、相手はだんだん面倒くさくなってきます。「なんかもうアホらしくなってきた」みたいな感じですね。一度冷静さを取り戻すと、お客様もより建設的な対話をする気持ちになるのです。

まとめ

クレーム対応は、武術や護身術と通じるものがあります。正面からぶつかったり、取っ組み合ったりしないのが吉。上手く相手の気勢を削ぎ、拍子抜けさせて、戦闘意欲をなくすのが、兵法というものでありましょう。

ではまた。